アクセス解析ツールを(なんとなく)費用順に並べてみる(前編)

無料から数千万円まで、価格だけを見るとピンキリの世界のアクセスログ解析ツールだが、中規模サイト~大規模サイトで検討候補になりそうなツールを費用順に並べるとどうなるだろうか。

安そうで高い、高そうで安い・・ ある程度の規模の企業サイトであれば必ず導入している -まだであれば、とりあえずGoogleアナリティクスを入れておこう- アクセス解析ツールだが、実は機能も費用も千差万別でなかなか比較が難しい。

130412_analytics_pageアクセス解析ツール市場はここ数年で大きな変貌

実はこの分野も近年ベンダーの動向が目まぐるしく変化しており、製品名が変わったもの、販売終了となったものなど、数年前とは大きく市場環境が変わってきている。

つい先日も、Googleアナリティクスの有料版「Googleアナリティクスプレミアム」が日本でも正式にサービス開始され、費用のプレミアム感に目を丸くされた方も多いのではないだろうか。

プレスリリース:Google アナリティクス プレミアム 日本でも正式サービス開始です

中~大規模サイトで使えるアクセスログ解析ツールを費用が高い順に並べてみるとどうなるか

無料から数千万円まで、価格だけを見るとピンキリの世界のアクセスログ解析ツールだが、中規模サイト(月間PV50万~200万PV)~大規模サイト(月間200万PV~数千万PV)で検討候補になりそうなツールを費用順に並べるとどうなるだろうか。 価格は公表されていない製品も多く、価格体系そのものが製品によって大きく違うので、あくまで参考(なんとなく)の順位と考えてもらいたい。前提条件は以下の通りだ。

  • 月間PVを150万前後のサイトであると仮定
  • EC機能や会員管理機能、他のシステムとの連携等はない静的なサイトを想定
  • 3年間利用した場合の費用を推定(初期導入費用と月額料金の総額)
  • 解析サービス等のコンサルティング業務は含めない
  • 価格が公表されていないものはユーザー企業やベンダーからのヒアリングなどから推計
  • 2013年4月時点の調査で得られた情報からの推計である

では費用が高い順に発表していこう。

1位: SAS® Customer Experience Analytics SASカスタマーエクスペリエンスアナリティクス(SAS)

堂々の1位は流石、データ解析と言えば、のSASだ。正確な費用も公表されておらず、日本でどの程度導入実績があるのかも不明だが、おそらく初期導入費用だけで数千万円はかかるのではないだろうか。当然ウェブだけでなく、SASと連携しアクセスログと企業内のあらゆるデータを組み合わせながら解析が期待できそうだ。

2位: Google アナリティクス  プレミアム (Google)

第2位は先日正式に日本でサービスが開始されたGoogleアナリティクスプレミアムだ。月額費用100万円~、と公表されているので、3年間累計では4000万円程度はかかると考えた方が良いだろう。無償版からおいそれとは乗り換えできない価格帯ではあるが、未だベールに包まれた感のあるプレミアム版のすごさがどの辺りなのか、今後に注目だ。

3位: Adobe  Site Catalyst サイトカタリスト (Adobe)

第3位にサイトカタリストをランクした。サイトカタリストであれば中規模サイトでも見かけることが結構あるが、基本的にはハイエンド製品の1つと考えてよいだろう。様々な機能を持っているため単にPVだけでは正確な費用が算出できない上に、購入する代理店によっても費用が異なるため正確な費用推計は難しい。EC機能や基幹システムと、各種Adobeツールとの連携が前提の製品でもあるので費用が高いのも当然かもしれない。

4位: IBM®Coremetrics IBMコアメトリクス(IBM)

第4位はちょっと意外なところでグローバルベンダーのIBMが提供するアクセス解析ツール、コアメトリクスだ。数年前にIBMがコアメトリクス社を買収してIBM製品となった。IBMが取り扱う割には、超高額というわけではないようだ。最近IBMはマーケティングテクノロジー領域において積極的に活動をしているので、コアメトリクスの今後にも注目が集まる。

5位: Visionalist ビジョナリスト(NTTコムオンラインマーケティングソリューション)

ここでようやく日本製の製品が登場する。第5位はビジョナリストだ。数年前にNTTコミュニケーションズがデジタルフォレスト社を買収し、今はグループ会社のオンラインマーケティングソリューションが取り扱っている。分かりやすい料金体系で費用は算出がしやすい製品だが、月額費用はそれなりで、3年間累計で800万円前後だろう。

以上5位までをランクしてみたが、5つのうち4つが海外製という結果になった。サイトカタリストとビジョナリストは利用している企業も多くよく見かけるが、その他はなかなかお目にかかることの少なそうな製品だ。

このあたりの製品は、初期導入費用は高いが月額費用が低いものが多いため、3年以上利用する場合には順位も大きく変わると思われる。IT投資は3年~5年の期間で費用対効果を算出している企業が多いと考えたため、今回は3年間のコストで比較をしている。 なお、あくまで順位やコストの概算は、一定条件下の推定であり、なんとなくの順位である。実際はこうじゃないかな」というご意見があれば是非頂きたい。

次回「主要アクセスログ解析ツールを(なんとなく)費用順に並べてみる(後編)」では、中規模サイトでもよく利用される製品がランクしてくる6位から10位を発表していきたい。(後編に続く)

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