O2Oの近未来:「iBeacon」がもたらす新しいカスタマーエクスペリエンス

デジタルマーケティング関連で是非注目して欲しいテーマがある。それが「iBeacon」だ。

ついに、もしくはやっと、もしくはまだ信じられないという人も多い、NTTドコモからのiPhone発売。先日米アップルが正式に発表したiPhone5s/5cの販売が明日から始まる。ドコモがiPhoneを取り扱うらしい、予約はできないので並ばないと・・・といったネタに注目があつまりがちであるが、デジタルマーケティング関連で是非注目して欲しいテーマがある。それが「iBeacon」だ。

Bluetoothベースの近距離通信技術「iBeacon」は、かざさなくても情報のやりとりが可能

NFCの対抗馬としてアップルがiOS7からサポートすることを発表した「iBeacon」は、bluetoothベースでEstimote社が開発したBeaconというセンサーを利用する近距離無線通信技術。Bluetoothベースなので、Suicaやおサイフケータイなどと違い「かざす」必要がなく、また店舗内に複数の発信端末を設置することを想定している、というのが特徴だ。未来の購買スタイルを示唆するものとして、密かに注目が集まっており、早速Gigazineにも取り上げられている。iOS7の隠れキラーコンテンツとなる近距離無線通信「iBeacon」とは?

位置情報プッシュ型広告から決済まで、新しいデジタルマーケティングのプラットフォームの可能性を暗示

iBeaconを利用した新しいショッピングのスタイルを想像するために、Estimote社が公開している動画を見てみたい。複数のBeacon端末がお店の中に設置され、様々な形でユーザーのiPhoneと通信する様子がイメージできる。Estimote社のEstimote for retailのページの画像を参考に、このiBeaconがどのような店舗でのデジタル施策(O2O施策と言ってよいかもしれない)の可能性を持つのかを紹介してみたい。20130919-iBeacon

Proximity Marketing(近接マーケティング):

お店の近くにいる顧客に対してセール/キャンペーン情報を届ける

Check-in Coupons(チェックイン特典):

お店の中に入った顧客に対しての特典の付与

Indoor Location(店舗内位置に応じたマーケティング)

お店の中での顧客導線の把握、店舗内位置に応じたコミュニケーション

Contactless Payment(無線での決済)

物理的なやりとり/接触を伴わない決済

いろいろとハードルはありそうだが、店舗内の顧客の位置把握から決済まで新しいO2Oの姿が垣間見える

「お店に近づいたらいきなりiPhoneに情報が送られてくるなんて気持ち悪い」とか「コンタクトレスで決済って不安」など、実際に活用する際には様々ななハードルが待ち受けていそうではある。だが、現状はクーポン利用と購買履歴のみが計測指標となっているO2O施策などに新しい展開をもたらすことは間違いないだろう。特に、店舗内の場所によって顧客コミュニケーションを変えることができるのは画期的かもしれない。Passbookへの取り組みなども早かった無印良品やANAあたりがiBeaconを使ったマーケティングを始めてくれることを期待してみたい。米国小売業でオムニチャネル戦略の中心に位置付けられる「Click&Collect」とは?|デジタルマーケティングジャーナル注目を集めるオムニチャネルとは?|デジタルマーケティングジャーナル