Site Catalyst、Google Analyticsなど…アクセス解析ツールについてもその名称に市民権が出てきた昨今。ここで今一度、「何故、アクセス解析なのか?」を問うてみたい。
デジタルマーケティングの調査・分析の手段としての”守りの”アクセス解析

データマイニングの素材としての”攻めの”アクセス 解析
目的は、リードナーチャリング。アクセスログの中には、「(IPアドレスとの紐付けから)どこからアクセスしているのか?」という情報も含まれる(ただし、ツールによっては取得できないものもある)。したがって、自社はどのような潜在顧客を抱えているのか?という問いに答えることができるだろう。 Webサイトの訪問者から潜在顧客となりうる企業群を抽出し、営業推進に役立てる―このような取り組みをしているto B企業も少なくない。サイト訪問時のユーザー行動をスコアリング(例:「企業名で検索流入」=+1、「ソリューション名で検索流入」=+3、「客単価が一定水準以上のプロダクト情報ページを閲覧・滞在時間が1分を超える」=+2、「初回訪問から再訪問までの間隔が半年以上」=-2など)・企業を評価することで、より成約に近いクライアント予備群を洗い出すのだ。 こうした取り組みは、広報・PRを専門にする部署と営業を専門にする部署の距離を縮めることにもつながる。企業内のセクショナリズムを溶かし、共通の目的のために協力体制を組むことは、全社的な事業戦略を現実のものとすることに寄与することだろう。
目的があってこそのデータ・ドリブン
このように、どんな調査・分析も、目的次第で大きくその意義を変える。「こういうことができますよ」「こんなこともできますよ」というツールやベンダの提案に流されるのではなく、「何のために?」「何故このツールを使うべきなのか?」という問いを常に持つことが大切だ。