デジタルマーケティング担当者が今知っておくべき4つのオープンソースCMS

商用CMSではなくオープンソース型のCMSが選ばれるようになってきている理由である。 オープンソースのCMSは世の中に無数に存在する。だから「Concrete5」や「Umbraco」を知らなくても気まずい思いをする必要はない。 それでも、デジタルマーケティングに関わるのであれば最低限知っていて損はないCMSもある。以下に「覚えておくべき4つのオープンソース型CMS」を列挙してみたい。

「うちの会社はそこそこの規模だし、オープンソースCMSなんて危なっかしくてあり得ないな」 そう考えるマーケティング担当者は多いだろう。いや、ほとんどの方がそう考えているのかもしれない。だが、世界を見渡せばオープンソースCMSの波は着実に大きくなってきている。

何故だろうか。 もちろん費用は大きいな要因だ。ライセンス料1000万円(初年度保守込)+2000万円の初期構築費用の場合、年額20%の保守費用がかかると計算すれば5年間で5400万円だ。しかもバージョンアップにより導入したCMSの保守が切れてしまう場合(導入時には思いもよらないが意外と早くやってくる)には、高額のサポートフィーを払って特別対応してもらうか、もう一度数千万円かけて入れ直しとなる。ライセンス料が無料のオープンソースCMSは魅力的だろう。

だが、安いだけがオープンソースの魅力ではない。

  • 機能や操作性は下手な商用CMSより優れたオープンソースCMSが多くでてきている。
  • グローバルで多くのサイト、大量ページ運用にも優位性の高いオープンソースCMSが出てきている。
  • 環境構築〜実開発が始まるまでのスピードが早い。AWSなどのクラウド活用との親和性が高い。
  • ブログ型自社メディアでの情報発信など特定目的での利用には圧倒的な使い勝手の差がある。

こうした要因も商用CMSではなくオープンソース型のCMSが選ばれるようになってきている理由である。

覚えておくべき4つのオープンソースCMS

オープンソースのCMSは世の中に無数に存在する。だから「Concrete5」や「Umbraco」を知らなくても気まずい思いをする必要はない。 それでも、デジタルマーケティングに関わるのであれば最低限知っていて損はないCMSもある。以下に「覚えておくべき4つのオープンソース型CMS」を列挙してみたい。

Movable Type:実はオープンソースではない(MTOSがオープンソース)

オープンソースCMSの代名詞になることも多いのがMovable Typeだ。 だが覚えておきたいことは、Movable Typeそのものは、オープンソースではない(個人利用を除く)ということである。厳密にいうと、MTOSというコア機能の部分だけがGPLライセンスで提供されている。従って、個人事業であれ大企業であれ、商用利用のMovable TypeのほとんどはSix Apartを始めとした企業から商用CMSとして購入することになる場合が多い。

Movable TypeベースのCMSだからといって、「無料」で「サポートが受けられない」と考えるべきではなく、むしろ「Movable Typeをベースに作った商用CMSなのね」と理解する方が正しいことが多い。 opensource-cms-mt

WordPress:ブログ立ち上げなら一択

世界のCMS市場シェアの6割」だとか「上位100のブログの半分がWordpress」だとか、言われているWordpress。現時点においては、間違いなく導入件数が圧倒的に多いCMSだ。

WordPressはブログ用CMSとしては一択と言っていいほどの完成度だ。万単位の豊富なプラグインが(ほぼ無料で)提供され、更新頻度も高い。レスポンシブでSEOやソーシャル連携に強いブログシステムを立ち上げるとなれば、ものの数十分で立ち上げ完了。しかも完全無料だ。

また、WordPressは、ブログだけでなく中堅規模くらいまでのコーポレートサイトなら十分に対応可能だ。(流石に数万ページでグローバルで何百人もの運用者がいるようなサイトには向いてないだろう) 留意すべき点があるとすれば、日本では不評の「動的生成」であること、プラグインを大量に使いこなしカスタマイズすると、アップデートやパフォーマンス管理に多少気を配る必要があるという点だろう。

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Drupal:大本命は2015年にリリース予定のDrupal8

大規模サイト向けのオープンソースCMSとしての本命がDrupal。 ジョンソン&ジョンソンやファイザーが世界中のWebサイトをDrupalで運用しており、NASAなど数十万ページに及ぶ大量のページ管理もこなすDrupalの実績は申し分ない。

日本国内では、主にニュースサイトなどのメディアサイトでの実績が多い。 機能を「モジュール」として管理し、デザインを「テーマ」として管理しグローバルの各拠点に配布できる仕組みを簡単に実装できるなど、グローバル全体でのコンテンツ管理プラットフォームとしての柔軟性は商用CMS以上と評価できるだろう。

また、プラグインのようにECやSNS、顧客管理の仕組みなどのアドオンが充実しているともオープンソースならではの強みだ。これらが無料で使えるから驚きだ。 懸念点としては大規模サイトの開発サービスを提供できるベンダーが少ないことだろう。

商用CMSと違って「売ればコミッションが入ってくる」というビジネスモデルは成り立たない。開発力に自信がなければオープンソースを扱うというのは難しいのだろうか。 とは言え、CI&T社デジタルサーカス社などが中心となって、Durpalの市場を盛り上げようと精力的に動いている。

また、2015年後半には注目の新バージョンのDrupal8がリリースされる予定になっていて、普及に大きな期待が持てる。

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Typo3 :2014年に新リリースのTypo3 Neos

オープンソースCMSの市場シェアで考えると実は、「Drupal」や「Typo3」よりも「Joomla」のシェアが高い。しかし、あえてTypo3を4つ目に挙げてみたい。

全世界のシェアは少ないものの、米国のDrupal、ヨーロッパのTypo3と言われるほどヨーロッパにおけるプレゼンスが大きいCMSだからだ。

何故Typo3がヨーロッパで強いのだろうか。

Webページやシステムの継続性に対する考え方の違いが表れているという人は多い。 短期集中で一気に作っては作り直しを四半期毎に繰り返すアメリカ人気質と、Webやシステムは投資であり、継続的に改善しながら作ってくものだと考えるヨーロピアン気質の違いがあるそうだ。継続的な改善を繰り返すというヨーロピアンの思想にあっているのがTypo3であるという訳だ。(Typo(スペルミス)という響きがアメリカ人に受け入れられないという説もある)

注目は2014年にリリースされた新バージョンの「Typo3Neos」の操作性だろう。操作性の高さで名高い某商用CMSに勝るとも劣らない完成度だ。 残念ながら日本国内においてTypo3を扱って大規模開発を行なっているベンダーがほとんどいないのが実態だが、グローバルCMSのプロジェクトなどで海外中心の場合などには重要な選択肢になるはずだ。 opensource-cms-tyupo3neos

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