マーケティングテクノロジーはSuitesとBest-of-Breed どちらの戦略で考えるべきか?

SuitesとBest-of-BreedとはSuitesかBest-of-Breedとは、多くのテクノロジー・システムを組み合わせて利用する際に、ベンダーを1社で統一するか異なるベンダーを好きなように組み合わせるかの戦略のことだ。

前回「Marketing Technology Stackとは? 増え続けるマーテクをどう組み合わせるのか?」で紹介した通り、マーケティングテクノロジーをどう組み合わせてマーケティング効果を最大化するのかが注目されてきている。

その中で、マーケティングテクノロジーの組み合わせに関して、ERP導入時に話題となったSuites(スイーツ)とBest-of-Breed(ベストオブブリード)をめぐる議論を耳にするようになってきた。

SuitesとBest-of-Breedとは

SuitesかBest-of-Breedとは、多くのテクノロジー・システムを組み合わせて利用する(マーケティングプラットフォームを構築する)際に、ベンダーを1社で統一するか異なるベンダーを好きなように組み合わせるかの戦略のことだ。

Suitesはベンダー1社に様々な機能を統合する

Suitesとは、1社のベンダーに統一する戦略のことで、例えばマーケティングテクノロジーならすべてAdobe製品に統一(CMSはAdobe Experience Manager、ログ解析はAdobe Analytics、Eメール配信はAdobe Campaignなど)していこうという戦略だ。

Suitesの選択肢は当然大手ベンダーの数社に限られる。Adobeに加え、IBM、Oracle、Salesforceなどが主要なSuites提供ベンダーであり、XX Marketing Cloudというブランド名で複数のマーケティングテクノロジーを取りまとめている。

Suitesのメリットは、「システム・データ連携を前提としている」「保守やサポート、営業の窓口が統一される」などだろう。デメリットとしては、「他ベンダーの製品との連携がしにくい」「ベンダーの製品アップデートや買収にプラットフォームの進化が依存する」といったところだろうか。

いいとこどりを狙うBest-of-Breed

逆にBest-of-Breedとは、ベンダーの違いにこだわらず好きなように組み合わせていく。例えば、CMSはDrupal(オープンソース)、アクセス解析はGoogle Analytics(Google)、Eメール配信はSalesforce Marketing Cloud(Salesforce.com)のようなイメージだ。

Best-of-Breedのメリットは、「必要な機能を自由に組み合わせてプラットフォームを作れる」「新しいツールのトライアンドエラーをしやすい」と理想的に聞こえるが、デメリットとして「システム・データの連携の工数が読みにくい」「窓口や保守がベンダー毎に異なる」という部分がある。

SuitesとBest-of-Breed、どちらが良いか

SuitesとBest-of-Breedのどちらが良いかに現時点で正解はなく、それぞれメリットデメリットがある。だが、昨今のマーケティングテクノロジー業界の以下のようなトレンドや論点を考慮した上で決めていくべきだろう。

  • 大手マーテクベンダーのテクノロジー企業買収はますます進んでおり、ニーズや効果の高いテクノロジーはいずれSuitesに統合される
  • マーケティグテクノロジーベンダーの数は最近5年で40倍近くに増えており、今後もますます増加が予想される
  • クラウドSaaS型のテクノロジー同士のAPI連携は当たり前になりつつあり、システムやデータ連携のコストは大幅に下がりつつある
  • グローバルでのプラットフォームを構築するなら、ローカルでのみサービス提供しているマーケティングテクノロジーをどうするかを考慮する必要

Walker Sands Communicationsの調査レポートから得られる示唆

先日公表されたWalker Sands Communicationsの調査レポートState of Marketing Techonology 2017では、このSuitesとBest-of-Breedの選択肢に1つの示唆を与えてくれる。次回は、調査結果を記事にしてみたい。続く。

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