Webアクセシビリティとは?基本を理解するための5つの質問【前編】

「Webアクセシビリティ」という言葉聞いたことありますか。Webやデジタルマーケティングの業界での認知度の割には非常に重要な考えです。少し玄人向けの考え方ですが、本記事では出来るだけ分かりやすくお伝えしたいと思います。

Webアクセシビリティとは

「Webアクセシビリティ」という言葉聞いたことありますか。Webやデジタルマーケティングの業界での認知度の割には非常に重要な考えです。少し玄人向けの考え方ですが、本記事では出来るだけ分かりやすくお伝えしたいと思います。

Webアクセシビリティは分量が多いので、前編後編2回にわたってWebアクセシビリティの基本を理解するための5つの質問を通じて理解を深めたいと思います。

1.アクセシビリティとは何ですか?

そもそも”アクセシビリティ”、英語だと”Accessibility”という言葉はどういう意味なのでしょうか。 英語を直訳すると”入手しやすさ”という訳になります。

一言で言うと「すべての人が情報、サービス、製品、施設、環境などを支障なく利用できる度合い」のことを意味すると考えられます。この『すべての人』が重要なってきますので、押さえておいて下さい。

さて、試しにGoogleでAccessibilityと画像検索すると以下のような検索結果画面になります。 Webアクセシビリティ検索結果

ご覧の通り、誰もが町中で一度は見たことがある標識やアイコンが出てきますね。

アクセシビリティは公共施設のトイレや駅のスロープなど身の回りにもある一般的に使われる概念です。 ピンとこないという方は“バリアフリー”という言葉を思い浮かべるとイメージしやすいのではないかと思います。

そのアクセシビリティを、Webに適応したものがWebアクセシビリティです。 「高齢者や障害の有無にかかわらず、また異なる情報端末やソフトウェア、言語、ブラウザなどにおいても、情報を取得あるいは発信できる柔軟性に富んでいること(あるいはその度合い)」を意味します。 『すべての人』が、『世の中のすべての人』であることを改めて意識してもらえればと思います。

2.Webアクセシビリティは誰が守らないといけませんか?守るためのルールはあるのでしょうか?

まず、Webアクセシビリティには標準的なルール・ガイドライン・規格があります。 2017年現在、国際的にウェブサイトの言語や標準規格を決めている非営利団体のW3C(World wide Consortium)が勧告している標準規格の「WCAG 2.0(Web Content Accessibility Guidelines 2.0)」と日本におけるWebアクセシビリティの公的規格である「JIS X 8341-3:2016」があります。

この2つの規格に大きな違いはありません。規格の対象はWebサイトやアプリケーション、システムなどWeb技術を使ったコンテンツは全てです。

規格には61の達成基準があり、それぞれにA:25項目(最低レベル)、AA:13項目(中レベル)、AAA:23項目(最高レベル)の3つのうち、いずれかのレベルが割り当てられています。

そして次に、Webアクセシビリティは基本的に全員が守らなくてはいけないものです。但し、人・立場によって義務か、努力かの違いがあります。

まず、国の行政機関・地方公共団体等は法律上義務化されています。 なぜなら、国の行政機関・地方公共団体等は災害や命に関わる情報を取り扱うためホームページ等から情報を取得できなかったり、ウェブ上の手続きができないという問題が発生した場合、社会生活で多大な不利益が発生したり、災害時等に必要な情報が届かない状況となれば生命の危機に直面する可能性すらあるからです。

一方、民間事業者に関しては努力義務です。 しかしながら、企業活動する中での社会的責任としてWebアクセシビリティの対応は、もはや必要不可欠といえるでしょう。特に大企業ではその責任が大きいといえます。

参考リンク:公的機関に求められるホームページ等 のアクセシビリティ対応 http://www.soumu.go.jp/main_content/000438394.pdf

3.Webアクセシビリティは誰に、どんな目的で必要なのでしょうか?

上でも出てきていますが、すべての人に等しく情報を届ける、という目的で必要となっています。

近年『全ての人』が多様化しています。 ユーザーはそれぞれ性別、年齢、国籍、文化、コンテキスト、障害の有無などのバックグラウンド、利用するデバイスや環境も閲覧する時間、場所、利用状況も様々です。 そんな『全ての人』がWebから情報を得ることが当たり前になっており、提供者は等しく情報を届けることが必要なのです。

多様性についてもその多くを認める動きが社会的なテーマとなっており、働き方改革やLGBTなどはその代表例といえます。この多様性を認める動きがWebの世界にも波及して来ている中、等しく情報を届ける一つの目安であるWebアクセシビリティは今後ますます注目されていくことになると考られます。

以上、基本を理解する5つの質問のうち3つの質問をご紹介しました。少しでも理解の促進に役立てば幸いです。

後編では残りの2つの質問に触れていきます。

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