アメリカのデジマケ界隈で話題のCDPから紐解く、これからの顧客データ管理とは?

 

2018年10月1日から3日の間、アメリカ、ボストンで行われたMartechというマーケティングの国際カンファレンスに参加してきました。Martechの内容を元に、アメリカのデジタルマーケティングの最新トレンドと日本のデジタルマーケターはどのような心構えをしておくべきかについて考察します。

 

Martech参加者の一番の関心事は顧客データとCDP

皆さんは、顧客データを中心に据える概念である『CDP(Customer Data Platform)』をご存知でしょうか?CDPは今年のMartechで盛り上がりを見せたトピックの1つでした。CDPに関するワークショップにも参加しましたが、質問や意見が活発に飛び交っており、関心の高さが伺えました。


CDP Instituteの情報によると2018年11月現時点でCDPの製品数は70を数えます。春に発表されたMartech Landscapeで発表された製品数と比較すると、半年で10製品以上増加、まさに加速度的に製品数が増えていることが伺えます。

現状、日本で利用可能なCDPは選択肢が限られています。しかし、アメリカでは数多くのCDPが登場しています。Martechの中で事例講演を聞いて興味を持ったCDPツールについて、CDPツールのデモをアレンジしてもらい、クイックに疑問を解消することもできました。

 

欧米企業ではインテントデータの活用が進む

また、今回のMartechではインテントデータを活用した事例も見受けられました。インテントデータとは、顧客の興味・関心を表すデータのことを指します。

日本では顧客の属性データは活用できていても、インテントデータまでは活用できていない企業が多いのではないでしょうか。

顧客に紐づくインテントデータを統合管理するためにもCDPは重要になってきます。日本においてはインテントデータを利用できるプラットフォームはまだまだ多くはありませんが、今後注目を集めていくことは確かです。

プライバシーマネジメントは必須要件として意識する

今年の5月に施行されたGDPRやカリフォルニア新プライバシー法をテーマとした講演は、意外にも少ないものでした。

ただしこの状況は、アメリカにおいてプライバシーマネジメントに興味が無いのではなく、既に対応が済んでいることの裏返しとなっています。

同時にこれからはCDPのような顧客情報を密接に取り扱うマーケティングテクノロジーの選定の際には、プライバシーマネジメントの概念を持った製品かどうかが非常に重要になります。

その理由は、CDPの導入事例講演の中で、選定の理由の一つにプライバシーマネジメント挙げられていたことからも明白です。

顧客データはアクションに直結させる

意外なことにBIに特化したセッションはありませんでしたBIはもうマーケティングテクノロジーというよりもMicrosoft Excelのように全社員が使うソフトウェアのようなポジションになっているのかもしれません。

一方でLyticsというCDPはデータ基盤でありながら、BIだけでなく、MarketoやPardotなどのMAやGoogle Adsなどの広告ツールなど、施策実行系のツールへの接続が可能になっていました。

現在はBIで分析や可視化をして施策を検討して実行するサイクルを回している企業がほとんどだと思いますが、将来的には『分析や可視化をしたあとに、施策につなげる』という考え方も改めていく必要がありそうです

RPAやAIに関するテーマも引き続き注目

日本と同様、RPAやAIをテーマとした講演や出展は多く見受けられました。

AIの活用事例はレポート自動化、予測以外にもセグメントやクリエイティブの自動作成などの例があり、今後も多分野に渡ってさらなる発展が期待されます。 

現状の顧客データ基盤の見直しとサードパーティデータの活用

最後に、日本のデジタルマーケターに対する提言ですが現状の顧客データ基盤の見直し」と「サードパーティデータの活用」の2点を挙げたいと思います。
今回の記事を最後まで読んでくださった読者の方は、今後いかに顧客データが重要となるかお分かりいただけたかと思います。顧客データが量的にも質的にも充実した状態で統合的に管理できていることによって施策の可能性も広がります。
ぜひ自社の顧客データの現状とあるべき姿について、再考すべきです。

また、MAやSFAのような顧客データを使用しているツール群についても、データをうまく使ったマーケティングができているかどうか、改めて評価するフェーズに差し掛かっていると思います。

日本でも最近ではSelect DMPのようなインテントデータを含む企業のサードパーティデータを提供するサービスが増えています。これらは月額課金で利用開始できることが多いので、PoCもしやすく、システム投資よりもコストを抑えて導入可能です。

自社のデータ(ファーストパーティデータ)だけでは限界を感じている場合は、ぜひ試してみることをおすすめします。

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