今年もマーケティングテクノロジーカオスマップ2018を発表 しました! 多くの方にダウンロード してもらい、また励ましの声を頂いています。
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本記事では 2018 年末 、 改めてマーケティングテクノロジーとはなにか? について、 最近の動向 も加味して おさらいしてみ ます 。
マーケティングテクノロジーとは? ここでは マーケティング分野で活用されるテクノロジーの総称(セールス、広告、データ・メディア・デバイス含む)と定義しています。 がしかし! その定義は非常に曖昧で、Web、Eメール、SNSを始め、ネット広告、CRM、インフラ、AI、コンテンツ管理まであらゆる領域 が 含 められます 。
なぜマーケティングテクノロジーが必要か? マーケティングテクノロジーが進化してきたポイントは以下の3点と考えます。
顧客行動のデジタル化 顧客は欲しいものや情報があった場合、手元のデジタルデバイスで簡単に情報収集が可能です 。 インフラの進化、クラウド化インフラやソフトウェアがクラウド化され従来よりもより簡単にインフラやサービスが利用できるようになりました 。 データ活用、自動化自分たちで取得したデータや第三者から購入したデータを利用して、顧客へのアプローチの最適化、ルール化による自動化が容易になりました 。 テクノロジーが進化し、顧客行動はデジタルにシフト、その結果さまざまなオンライン行動がデータとして溜まるようになり、マーケティングに活用できるようになったことが背景としてあります。
マーケティングテクノロジー の 投資は拡大傾向 そんな手軽にテクノロジーを利用できる環境が整いつつある現状では、 マーケティング・テクノロジーの支出 も 増加し続け ています。理由としては顧客の最初の接点(例えば情報収集の段階)でのアプローチから遅れないように、そもそもの マーケティング予算が増加し続けている ことが上げられます 。eMarketer によると 、米国における総広告費が2018年から2022年にかけて26兆5100 億円から32兆9300億円 に24%増加すると予測しています。
マーケティングの技術支出が成長し続ける理由(eMarketer)
また、 Forresterのレポートによると、米国単体だけで、マーテク(マーケティングテクノロジーの略称)及びサービスへの支出は、202 2 年までに14兆6 , 400億円※規模に上ると予想されています。
※1ドル120円換算
また、ガートナー社が最近公表した、CMOへの予算に関する調査「 Gartner CMO Spend Survey 2018-19 」 よると、マーケティング予算に含まれる、マーテク予算の割合が、2017年の22%から、2018年は29%に増加 しています。マーテクへの投資は、引き続き増加する 兆し と言えます 。
さらに、大手ベンダーの買収競争 はマーテク界隈を活性化させることになるでしょう 。最近 のピックアップだけでも 、AdobeによるMarketoの買収やSAPによるquaitricsの買収が 挙げられます 。
大手ベンダーによるマーテクの買収競争はますます激化 引き続き 懸念 される 事項「ベンダーロックイン」 以前の記事「 マーケティングテクノロジーはSuitesとBest-of-Breed どちらの戦略で考えるべきか?」 にもある 通り、マーテク選択には「Single Vendor Suites(1社オールインワン)」と「Best of Breed (全体最適)」があり、どちらの戦略を取るかは、企業戦略によります 。
「Single Vendor Suites」に関しては、 ベンダーロックイン(他ベンダー の提供する同種の製品、サービス、システム等への乗り換えが困難になる現象 )を嫌って、自社に最適なそれぞれのテクノロジーを選択する会社 は引き続き増加しています 。 逆説的に、2010年代のはじめの頃に、導入したマーテクの切り替えタイミングが来た時に、意外とすんなり行かなかったことの証左かもしれません。無論統一ベンダーによる製品開発であるため、製品間の連携はスムーズに作られます。悪い面ばかりではありません。
最近ではベンダーロックインを懸念する傾向 「Best of Breed (全体最適)」 に関しては、 各社が 自社にあったマーテクをそれぞれ 選択するようになり、利用企業数が 特筆して 多 くなる テクノロジー は少ないです。 例えば「Google Analytics」や「Facebook」 など は多くの企業が利用しています 。しかし 、 それ以外 多くのテクノロジーは各社各様 で選択するため、総合的な利用企業数もバラける と言った様相です。
また、 自社に最適なテクノロジーを組み合わせる際に重要 な観点は、 それぞれのデータの連携しやす いか? です。最近ではAPIでつながるようになっているのはもちろんのこと、技術者でなくても簡単に操作できるコネクターをリリースしているテクノロジーも増えています。 これまではテクノロジー間の連携で忌避されていた部分が、現在では解消に向かっているようです。
マーテクのトレンドは日々変化・進化をしています。 来年以降の マーケティングテクノロジー 動向も目が離せませんね!