CMSと一緒に考えたいマーケティングテクノロジー6つの領域

CMSは規模の大小、商用、オープンソースなど、実にさまざまな選択肢があります。本稿では、CMSを活用したマーケティング活動の成果をより高めるために、「CMSと組み合わせて一緒に考えるべきマーケティングテクノロジーとは何か」というテーマで6つの領域を紹介したいと思います。各領域とも自社内で分断されていてはマーケティング活動の効果も半減してしまいます。是非、全体像を明らかに、不足な領域は自社内に取りいれることをおすすめします。

マーケティングテクノロジー6つの領域

DQM デジタルクオリティマネジメント

DQMはコンテンツの品質を高めるために、手作業ではなく自動化したいといったニーズに対するソリューション領域です。

アクセシビリティや、コンテンツ作成における自社のガバナンスやガイドラインを社内外の作業者に浸透させることは難しく、また日々リンク切れのリスクが発生します。これらを確認・管理するマーケターの負担も大きいものですが、この作業を自動化することで管理者の負荷軽減と品質担保の実現が可能です。

最近だとSiteimproveが日本にも進出してきたことがニュースになっています。欧米ではマーケティングテクノロジーの導入が進んでいる領域ですので、今後日本でも導入が進むのではないでしょうか。

関連記事:Web担当者のかゆいところに手が届く「Siteimprove」とは?https://dmj.underworks.co.jp/2017/08/22/webgovernance-siteimprove/

DAM デジタルアセットマネジメント

DAMは画像や動画などの購入・編集・利用をワンストップで一元管理したいというニーズに対するソリューション領域です。コンセプトは昔からあるのですが、コンテンツマーケティングが主流になってきた状況や最近の画像や動画の使用増加に伴い、ニーズが高まっています。

国内ではツールの選択肢があまり多くなく、プレーヤーが育っていない領域でしたが、欧州で人気の高いDAMのBynderが最近無料化を開始しており、これを機に日本においてもDAMの導入がさらに進む可能性が考えられます。

CDN コンテンツデリバリーネットワーク

CDNはWebコンテンツの配信を高速化し、速くユーザーに届けたいというニーズに対するソリューション領域です。

高速化と同時にキャッシュサーバーにユーザーをアクセスさせることで、オリジンのWebサーバーやCMSへの直接のアクセスを避けることができるため、セキュリティ対策になる点でも重要な仕組みです。

既に多くの企業で導入が進んでいる領域ですが、Googleが表示速度を重視する姿勢を近年強めていることにより再び注目が集まっています。googleの検索ではページの表示速度が検索順位に大きく影響すると考えられるようになっています。

また、一部では熱狂的な程に速度を競い合っているため、爆速なサイトを探してみるのも面白いと思います。

関連記事:押さえておきたい主要CDN コンテンツデリバリーネットワークサービス5選
https://dmj.underworks.co.jp/2017/01/25/content-delivery-network-service/

CDP カスタマーデータプラットフォーム

CDPは自社が保有するあらゆる顧客データを一元化したい、リアルタイムに活用したいというニーズに対するソリューション領域です。

日本ではプライベートDMPと呼ばれることが多いですが、米国ではカスタマーデータプラットフォームと呼ばれるのが一般的です。そのため、最近では日本にもCDPという言葉で周知され始めています。

日本ではTEALIUM社やTRESURE DATA社などがこの分野で活躍しています。

属性データだけでなく、サイト行動履歴などを一元管理し、様々なツールとAPI連携させるというコンセプトで、最近はいろいろなデータを集めた際に個人をIDで統合して、どの接点でアクセスしてきても同一人物だと認識することを実現する「シングルカスタマービュー」に関心が集まっています。

関連記事:カスタマーデータプラットフォーム(Customer Data Platform、CDP)とは?
https://dmj.underworks.co.jp/2017/09/19/customer-data-platform/

MMO マイクロモーメントオプティマイゼーション

MMOは、リアルタイムパーソナライゼーションを実現するソリューション領域です。 ユーザーとはいかに少ない接点≒時間で、顧客が求めるものを提示し、エンゲージメントを獲得させるかが重要です。

Webサイトからの離脱率の高さと滞在時間を分析したデータには次のものがあります。

  • 最初の10秒~15秒離脱しなかった人のWebサイト滞在時間は長い。
  • サイト訪問時に7秒間画面が表示されなければ、ほとんどのユーザーが離脱する。

「顧客の情報を一か所に集めておき、瞬時にそのユーザーにパーソナライズされた情報を表示する」といったマイクロモーメント最適化が可能になるのです。

この基盤を構築するにはCDPとの組み合わせは欠かせられません。

代表的なものはブレインパッド社のRtoasterやNTTドコモのECコンシェルなど。この領域も近年サービスラインを増やしています。

BI ビジネスインテリジェンス

BIはご存知の方も多いかと思いますが、「深掘り分析」と「経営の意思決定」という2つの流れが発生しているソリューション領域です。BIの導入は既に済ませているが、中々企業の現場では活用しきれていないケースというのもよく耳にします。BIを導入すれば可視化出来るという幻想によるかもしれません。

各種KPIデータのモニタリングや課題発見等には不可欠ですが、CMSによって取得できるデータと組み合わせることで、マーケティングの効果を高めることが期待できます。

最近の主流はtableauDomoが注目されています。前者は深掘した課題分析に長けており、後者は課題発見、仮説の検証に強みがある、と言ったツールの性格や設計思想の違いが出ています。

関連記事:Excelから(ほぼ)脱却成功! BIダッシュボード「DOMO」自社導入の経緯
https://dmj.underworks.co.jp/2017/06/08/domo/

CMSにコンテンツ管理機能だけを求める時代は終わったのか

従来のコンテンツ管理以外にCMS自体にマーケティングオートメーションなど、カスタマーエクスペリエンス管理の機能も持たせる製品も出てきており、自社で導入するCMSにどこまでその役割を持たせるのかは検討すべき点ではあります。

ただ良いからといって良いものを導入してしまえばコストに対して過剰なものになりますし、自社の他のマーケティングツールとの兼ね合いを調べておかないとダブルコストになりがちです。

CMSにコンテンツ管理以外の機能を期待するのか、従来通りコンテンツ管理だけを持たせてその他の領域はそれぞれマーケティングテクノロジーを導入するのか。その解は自社の中にあると言っても過言ではないでしょう。

ここで紹介した6つの領域を踏まえ自社のCMSの最適解を検討してもらえれば嬉しいです。