経営層こそ理解するべきデジタル技術活用の成熟モデルとは?

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デジタル技術活用課題の顕在化

メアリー・ミーカー氏による『インターネット・トレンド 2019』によると、世界は人口の約半分にあたる38億人以上がインターネットに接続する「デジタル時代」に突入しました。2000年代に普及したモバイルデバイス、アプリや音声デバイスを通じてユーザーの生活におけるデジタル接点の利用形態も多様化してます。一方、顧客体験を提供する企業側では、デジタル接点、テクノロジーやデータを統合活用することが求められているデジタル技術活用において「分裂・混乱」の課題が顕在化しています。

デジタル・ネイティブ企業とデジタル移民企業

今、市場環境は大きく変化しており、2021年までに日本のGDPの約50%をデジタルトランスフォーメーション(DX)の貢献によって生み出されるデジタル製品やデジタルサービスが占める可能性があるという調査結果もあります。*(1)

『デジタル・ネイティブ企業』と『デジタル移民企業』との間には大きな差が生まれ、業界、業種によってはデジタル移民に失敗した企業がデジタル・ネイティブ企業にシェアを崩されることも現実に発生しています。

  • デジタル・ネイティブ企業:インターネット普及以降に設立され、ビジネスモデルがデジタル中心で設計された企業
  • デジタル移民企業:インターネット以前から存在し、ビジネスモデルが非デジタルな環境で設計された企業

新しいデジタル技術でビジネスを創造し市場を牽引するリーダー企業が登場する一方で、旧来の事業の延長線でパフォーマンスの低下に悩む企業が課題を克服できない場合、DXが実現できないのみでなく、2025年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性も示唆されています。*(2)

デジタル移民企業こそデジタル技術活用成熟モデルの理解を

デジタル技術の活用は、施策に多少の違いはあるものの時間軸で成熟度を観察すると多くの企業で共通の成長曲線を辿(たど)っています。

デジタル技術の活用を戦略的に進めることで、「分裂・混乱期」を防ぎ、全体で安定的なデジタル施策の普及、改善と向上を目指すことが「あるべき姿」です。しかしながら、現実は様々な課題が顕在化する「分裂・混乱期」を迎えてから取り組みを開始するケースが多いようです。

分裂・混乱期にある場合はマネジメント導入期へ早急に移行すべき

デジタル技術活用における成熟過程では、「分裂・混乱期」を脱するために「マネジメント導入期」から「統合完了期」にかけてマネジメント改善が活発に進みます。「顧客体験」と「安全性・効率性」が高度に両立された状態を「デジタル技術活用のあるべき姿」であると考え、マネジメント改善の各施策の実行ステップを整理して全社的に取り組む意義を経営層から現場まで共通認識として理解することが求められています。


*1) https://news.microsoft.com/uploads/sites/47/2018/02/IDC_Unlocking_the_Economic_Impact_of_Digital_Transformation_in_Asia_final.pdf
*2) 経済産業省 『DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』